目白大学様「後天性脳損傷後の地域社会への参加と主観的幸福感」アンケートの質的・量的分析支援Qualitative and quantitative analysis support for community participation and subjective well-being after acquired brain injury
2026年10月6日
後天性脳損傷後の地域社会への参加と主観的幸福感を検討するアンケート研究
約50件の調査データと内閣府2024年調査の個票データを用いた比較・関連分析に加え、自由記述を含む質的分析まで、研究目的に沿って支援します。
目白大学様「後天性脳損傷後の地域社会への参加と主観的幸福感」アンケートの質的・量的分析支援
支援概要株式会社E-LINEでは、目白大学様における「つながりを求めてピアグループに参加する後天性脳損傷後の地域社会への参加と主観的幸福感」をテーマとしたアンケート研究について、質的分析および量的分析を支援しています。研究では、後天性脳損傷後の当事者が地域社会へどのように参加し、人とのつながりや主観的幸福感・生活満足度がどのように関連するかを、アンケートデータから丁寧に検討することを目指しています。
個人情報への配慮本記事では、研究参加者や研究担当者個人を特定し得る情報、個別回答、所属等は掲載していません。研究内容についても、ご共有いただいた範囲の情報に限定し、実際の解析結果が未提示の項目について数値や結論を推測して記載しない方針としています。
約50件のアンケートデータから「まず何がいえるか」を明らかにする
本研究では、約50件のアンケートデータが収集されています。質問項目は、内閣府の「満足度・生活の質に関する調査」をベースとし、これに脳損傷に関する質問、社会的なつながりに関する質問、自由記述を組み合わせた構成です。第一段階では、複雑なモデルを先行させるのではなく、現在のデータから支持される事実、分布、関連、比較可能な差を明確にすることを重視します。
内閣府の「満足度・生活の質に関する調査」は、満足度・生活の質の観点から我が国の経済社会状況を多面的に把握するための調査で、2024年調査の個票データも提供されています。本研究では、提供を受けた2024年調査の個票データを比較対象として活用する計画です。参考:内閣府「満足度・生活の質に関する調査」
量的分析:記述統計・相関・全国データ比較・順序ロジスティック回帰
| 分析領域 | 主な内容 | 確認するポイント |
|---|---|---|
| 参加者の基本特性 | サンプル数、割合、平均値・中央値、標準偏差、信頼区間等の記述統計 | 欠測や回答分布を含め、対象データの特徴を把握 |
| 単純集計 | 生活満足度、社会的なつながり、脳損傷関連項目等の回答分布を整理 | 各項目で実際に利用可能な回答数を確認 |
| 相関分析 | 全体的生活満足度と、その裏付けとなる関連項目、人とのつながり等についてSpearman順位相関係数を検討 | 尺度特性を踏まえ、関連の方向と強さを評価。相関を因果関係とは解釈しない |
| 平均値等の比較 | 比較可能な項目について、1標本t検定等と効果量を用いた比較を検討 | サンプル数のみで手法を決めず、尺度水準、分布、外れ値、比較条件等を確認 |
| 全国データとの比較 | 内閣府「満足度・生活の質に関する調査」2024年個票データとの比較 | 設問定義、尺度方向、対象条件、欠測処理等をそろえ、比較可能性を確保 |
| 多変量解析 | 全体的生活満足度を従属変数とした順序ロジスティック回帰分析 | 標本規模、カテゴリ分布、説明変数数、共線性等を確認し、過度なモデル化を避ける |
統計手法の考え方「サンプル数が30以上であれば平均値比較が自動的に可能」という単純な基準だけで分析手法を決定するのではなく、変数の尺度水準、分布、外れ値、比較対象との対応、分散、欠測、研究目的を確認した上で適切な方法を選択します。中心極限定理は平均の標本分布を考える上で重要ですが、個々の研究でt検定を適用できるかどうかは、サンプルサイズだけでは決まりません。
全国データとの比較では「同じものを比べているか」を確認
本研究の重要な特徴の一つが、本研究データと内閣府2024年調査の個票データとの比較です。ただし、全国データとの数値比較では、名称が似た項目をそのまま並べるだけでは十分ではありません。設問文、回答尺度、得点方向、分析対象年齢、欠測値の扱い、ウェイトの有無等を確認し、比較可能な項目を明確にした上で分析する必要があります。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 設問の同等性 | 質問文・選択肢・尺度の意味が本研究と内閣府調査で対応しているかを確認 |
| 得点方向 | 高得点が高満足を示すのか、逆転項目があるのか等を統一 |
| 対象者条件 | 年齢等の対象範囲が異なる場合、その違いを解釈上明示 |
| 欠測・無回答 | 有効回答数と除外条件を分析ごとに確認 |
| 比較手法 | 平均差だけでなく信頼区間や効果量も確認し、統計的有意性だけに依存しない |
人とのつながりと全体的生活満足度の関連を検討
研究テーマの中心には、ピアグループへの参加を含む「人とのつながり」と、地域社会への参加、主観的幸福感・生活満足度との関係があります。そこで、全体的生活満足度と人とのつながりに関する項目の関連をSpearman順位相関係数等で確認し、さらに全体的生活満足度を従属変数とした順序ロジスティック回帰分析によって、複数の要因を同時に考慮した検討へ進みます。
解釈上の注意本研究はアンケートデータを用いた観察研究であるため、相関や回帰係数が得られた場合でも、それだけで「ピアグループへの参加が生活満足度を高めた」といった因果関係を断定することはできません。結果は研究デザイン、時間的順序、交絡要因等を踏まえて慎重に解釈します。
自由記述を質的に分析し、数値では捉えにくい経験を整理
アンケートには自由記述も含まれているため、量的分析だけでなく質的分析も支援対象としています。自由記述では、ピアグループでの交流、地域社会への参加、人とのつながりの意味、生活上の経験等について、数値尺度だけでは十分に表現されない内容が含まれる可能性があります。
具体的な質的分析手法については、自由記述の分量、回答の性質、研究目的を確認した上で設定します。本記事の時点では特定の分析法を実施済みとはしておらず、データに即してカテゴリーやテーマを整理し、量的結果との関係を検討できる形へまとめることを基本方針としています。
質的・量的分析を統合し、研究目的に沿った結果提示へ
最終的には、①参加者の基本特性、②生活満足度・社会的つながり等の分布、③変数間の相関、④全国データとの比較、⑤順序ロジスティック回帰、⑥自由記述の質的分析を相互に参照しながら、後天性脳損傷後の地域社会への参加と主観的幸福感について、現在のデータが支持する範囲を明確に示すことを目指します。
| STEP 1 | データ確認 | 変数定義、欠測、尺度、回答分布、自由記述の状態を確認 |
|---|---|---|
| STEP 2 | 記述統計・単純集計 | まず「データからいえること」を整理 |
| STEP 3 | 関連・比較分析 | Spearman順位相関、必要に応じた平均値比較、効果量、全国データ比較 |
| STEP 4 | 多変量解析 | 全体的生活満足度を従属変数とする順序ロジスティック回帰を検討 |
| STEP 5 | 自由記述の質的分析 | 経験・意味づけを研究目的に沿って整理 |
| STEP 6 | 統合・報告 | 量的結果と質的結果を整合させ、過度な因果解釈を避けて報告 |
株式会社E-LINEでは、大学・研究機関の研究データについて、研究目的の整理、データクリーニング、記述統計、相関分析、群間・基準値比較、回帰分析、全国調査個票データとの比較、自由記述の質的分析、結果表・報告書作成まで、研究デザインとデータの性質を踏まえて支援してまいります。
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