佐倉市歴博 来館者調査・分析支援事業プロジェクトSakura City History Museum Visitor Survey and Analysis Support Project
定量と定性を融合した歴博来館者アンケート分析
株式会社E-LINEでは、佐倉市に所在する国立歴史民俗博物館(歴博)の来館者アンケートに関して、データ分析支援を行いました。具体的には、来館者の属性や利用動向を把握するためにクロス集計を実施し、年代や居住地域といった基本属性と、来館目的や満足度評価との関係を明らかにしました。これにより、どの層が歴博を訪れているのか、またどのような要素が満足度や再来意向に結びついているのかを可視化することが可能となりました。
さらに、自由記述欄に寄せられた来館者の声については、テキストマイニングを活用して系統的な分析を行いました。形態素解析を用いて頻出語を抽出し、来館者が注目する展示内容や改善を求めるサービス領域を客観的に把握しました。特に、来館者が抱く印象や要望は単なる単語の出現頻度だけでなく、文脈や複数の語のつながりによって深く理解できるため、定量的な分析結果と組み合わせることで、より多面的な解釈を可能にしました。
加えて、テキストデータの分析結果を視覚的に提示するため、共起ネットワーク図を作成しました。これは、来館者が用いた言葉同士の関連性をネットワーク構造として示すもので、来館者の意識の中心となっているキーワードや、隠れたつながりを直感的に理解することができます。これにより、アンケート結果の解釈は数値的な統計にとどまらず、来館者の思考や関心の構造を反映した形で提示できました。
これらの分析支援を通じて、E-LINEは歴博が来館者のニーズをより的確に把握し、サービス向上や展示企画の改善に役立てられるよう貢献しました。定量データとテキストデータを統合的に扱うことで、従来のアンケート分析では得られなかった深い洞察を提供することができたと考えております。
参照:https://www.rekihaku.ac.jp/
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